アイミ日記

ミシンのヒント12 不良ボビンについて

今回は、不良ボビンについてご案内します。
どんなにいいミシン、いい糸をお使いでも、ボビンが悪い状態では、糸がらみや糸調子不良を招き、気持ちよく縫えません。
 
まず始めに基本ですが、ミシンに合ったボビンをお使いでしょうか?
ボビンの形状は、お使いのミシンによって違います。
現在、売られている水平釜のミシンであれば、ほとんどが厚さ11.5mmのプラスチック製ボビンでOKなのですが、少し古いミシンの場合、メーカーや機種によって形状の違うボビンを使う必要があり、要注意です!

特に注意していただきたいのは、昔のシンガーさん、トヨタさん、そして少し前までのブラザーさんのミシンなどです。
これらのミシンは現在よく使われている厚さ11.5mmのボビンは合いません。
一度、説明書をご覧になって、ボビンの形状をご確認いただくことをお勧めします。

なお、各メーカーさんの説明書には、「純正ボビン」を必ず使うように、と書いてありますが、(もちろん間違いではありませんが)、形状さえ同じであればサードパーティー製のものでも大丈夫です。

それではここからは、悪いボビンの例をいくつか挙げてみます。

不良ボビン その① 「余計な糸が出ている」
上記の写真のように、ボビンの縁などから余計な糸が出ていると、正しい縫い目ができなくなります。
下糸巻きが終わったら必ず根元から切るようにしてください。
あと、途中まで巻いてあるボビンの上から別の糸を巻くのも、おすすめしません。

不良ボビン その② 「巻き過ぎ」
ボビンに満タンに糸を巻くのも、糸調子に影響が出ることがあるのでやめた方がいいです。
巻量は70~80%程度がいいでしょう。
下糸巻きは、ほとんどのミシンが自動で止まりますが、機械に任せずに、適量で止めてください。

不良ボビン その③ 「巻がグズグズ」
巻きが柔らかいグズグズのボビンも、縫い不良の原因になります。
固くしっかりと巻かれたボビンを用意してください。
正しい巻き方については、こちらをご覧ください。

不良ボビン その④ 「水平釜に金属ボビン」
水平釜のミシンで金属のボビンは、お使いいただけません。
水平釜のミシンには、縫製中に黒い内釜が暴れないように、その下に磁石が付いています。
金属のボビンを使うと、この磁石がボビンも引っ張ってしまい、糸調子が狂ってしまうのです。
金属ボビンは、ボビンケースを使う垂直半回転釜のミシンでのみ、お使いください。

今回の解説は以上になりますが、
他にも、ボビンに傷があったり、変形しているものは絶対に使わないでください。
また、100円ショップに売っている物も、あまりおすすめしません。

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